わかるだけで使える行動心理学を解説!

行動心理学と聞いて難しそう。と思っていませんか?

私たちは生活していく中で、無意識に行動していることがあります。無意識の行動には人の本音を見抜くことができ、仕事や日常生活において様々なシーンで活かすことができます!

行動心理学とは一体なんなのか


行動心理学とは1913年にアメリカの心理学者ジョン・ブローダス・ワトソンが発表した「行動主義者から見た心理学」から出発した現代心理学における方法論を表します!

この心理学の目的には行動の法則を定式化し、行動を予測し、それをコントロールすることあると論じ、行動の単位は刺激―反応の結合からなるとした。

この考えは、ソビエト連邦の生理学者イワン・パブロフの条件反射説にワトソンが影響を受けて唱えられました。

パブロフの条件反射とは

「メトロノームを鳴らしてから犬にエサを与える」という行動を繰り返すと、犬がメトロノームの音を聞くだけで、唾液を分泌するようになる現象。

条件反射のもとになったパブロフの実験を表します。この実験からパブロフは、メトロノームの音が犬の唾液分泌を促進しているという条件反射を発見しました。

パブロフの犬の実験内容の仕組みとは

犬がエサを見て唾液を分泌するのは、生まれながらにして持っている無条件反射です。この場合、犬のエサを無条件刺激といいます。

そして「メトロノームを鳴らしてからエサを与える」という手順を繰り返すと、犬はメトロノームの音を聞くだけで、唾液を分泌するようになりました。

このとき、唾液分泌を促すメトロノームの音は、条件刺激といいます。そして条件刺激によって誘発された反応(唾液の分泌)が、条件反射です。

この実験のポイントは本来、関係のないメトロノームの音(条件刺激)が条件反射を起こしていることになります。

これらは実験を繰り返すことでメトロノームの音が鳴るとエサが貰えるといった条件が付けられました。この様な流れを『古典的条件付け』と言います。

これらの条件反射を利用した現象は人間にも起こります。

例えば、梅干しレモンと聞いたり、見たりすることで唾液が出てくることがあります。

これは過去に何度も梅干しやレモンを食べてすっぱいという記憶が紐づけられて、反射的に唾液が出てくるのです!

これらの現象は何度も繰り返されたことで記憶にあるからこそ起きる現象であり、梅干しを知らない外国人などはこの条件反射は起こることがないのです。

 

この刺激と反応を結びつけを『条件付け』と呼び、この条件付けを意図的に作る手法のことを『アンカリング』と言います!

 

アンカリングとは

アンカリングとは、 アンカーと呼ばれる先に与える情報が判断を歪めアンカーに近づく心理学の現象のこと。 認知バイアスの一種であり、先行する何らかの数値によって後の数値の判断が歪められ、判断された数値がアンカーに近づく傾向のことをさす。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

アンカリング効果を使ったシーン


・マーケティングの場合

商品のプライスタグの表示の仕方に「通常価格より70%OFF」などの表示を見たことがあると思います。

通常価格(アンカー)と、値下げ後の値段を比較すると、値下げされた商品がとてもお得に感じられると思います。

これは、元値を提示することで、割引された商品を安く感じさせることで、売り上げ増加に繋げられる可能性があります。

・人間関係の場合

相手との待ち合わせに遅刻した際に、後1時間30分後と言われたのに対し、1時間で到着した場合に気持ちが少し許して貰えやすくなります。

また個人の集中力を高めることにもアンカリングは活用できます!

スポーツ選手に多く使われるルーティンと呼ばれる行動もアンカリング効果によるもので、集中力を高めたい場合には、自分で集中力が高まった状態をイメージし、そのピーク直前のタイミングに、アンカー(しるし)になる行動をします。

例えば、試合コートには軸足から入る、耳を触るなどの仕草や行動を何度も繰り返すことで、「耳を触る」と「集中力が高まる」という条件と反射が出来上がります。

日常生活に秘められている行動心理学について


話し方や会話から読み取れる行動心理

  • 早口で話す人は「主導権を握りたい」

早口で話す人は主導権を握りたいという心理から、会話を自分のペースに進めて、主導権を渡しません。

相手が理解しようとする前に話し初めてしまうため、口を挟む前に話しが進んでしまうのがお決まりのパターン。

自分の得意な話しを次から次へと話してしまうため、多くの人が話すのを諦めてしまいます。

また早口で話すことによって相手に考えさせる時間を与えない為、悪質な営業トークなどで良く使われることも多いです。

 

  •  口調が強い人は「承認欲求が強い」

口調が強い人は自分の主張を認めて欲しいあまり、反対できない雰囲気にしようとする流れがあります。

一見、芯が強いタイプにも見えますが、単なる相手の主張を受け入れない、感情的な我が強い人です。

このタイプは常に自分が正しいと思い込んでいることが多く、相手に認めてほしいという気持ちから口調が強くなっている傾向にあります。

 

  •  語尾を伸ばす人は「親しくなりたい」

会話をしている時に語尾を伸ばす人は、会話している相手と「親しくなりたい」という気持ちがあります。

会話の語尾を伸ばしつつも、相手がどう感じているのか様子を伺おうとしています。

会社の上司などで語尾を伸ばす人がいたとしても、あなたと打ち解けたいと思っているいる可能性があります。

 

  • 独り言が多い人は「安心したい」

独り言が多い人は「安心したい」という思いがあり、言葉にすることで思考の整理をしようとしています。

自分と向き合うために、独り言を発して自分に言い聞かせている側面もあり、ストレスを発散することもできるのです。

身近な人によく独り言をよく言っている人がいたら、自ら落ち着かせようとしているので理解してあげることも時には大切です。

日常の仕草や態度から読み取れる行動心理

  •  大きな歩幅でゆったりと歩くのは「自信がある」

大きな歩幅でゆったりと歩く人は自分に自信があり、大らかで細かいことを気にしない性格が多いです

この歩き方ができる人は、このれまでの経歴や生き方に自信があり、歩き方1つとっても安定しているのです。

周囲に翻弄されることなく、堂々と歩いている姿は、自信家やできる人の印象を与えるでしょう。

 

  • 身振り手振りの大きさは「コミュニケーション能力の高さ」

身振り手振りを大きくする人は、一般的にコミュニケーション能力が高いのが特徴的です。

一見、オーバーにも見える動作ですが、そこには「相手に伝えたい」という気持ちが大きくあり、それが身振り手振りの大きさにも表われます。

海外などの言葉が通じない土地で、ジェスチャーを使うと相手に伝わることも多く、普段からジャスチャーを使って会話をする人はコミュニケーション能力が高い傾向にあります。

<まとめ>

いかがでしたでしょうか?行動心理学の基礎として少しだけ記事を書かせて頂きましたが、行動心理学の種類は他にもまだまだあります!

仕事や人間関係などに多く役立つことが多いと思いますので、是非興味のある方は他の記事も見てください!